「……よし」 小さな声でそうつぶやいて、足に力を入れて立ち上がる。 そのままヘリを降りようとする。 「っとわあ!?」 ヒールが滑って、体が傾くのがわかった。 ちょっ、あ! こ、転ける!! 「っと、あぶねーな」 目をぎゅっと瞑った瞬間、 私の体が柔らかく支えられる。 「え、あ」 もう何度目かわからないくらいのこの感覚。 私の体がすっぽり収まる高い身長。 細いのにがっしりとしてる腕と力強い筋肉。 ふわっとした優しい香り。 全部、知ってる。