「あの、ありがとうっ!!」


出来るだけ、声張り上げたけど聞こえたかな?



そういえば、さっき違うって言ってのはなんだったんだろう。


俯きがちの悲しそうな表情も。



今、去っていく背中にも元気ないし。



なんだろう?


私のせいではないよね?



「あ!」



忘れてたけど、桐原くん!私のこと勝手に抱きしめるの3回目なんだからね!



桐原くんは知らないだろうけどっ


本当にあの人抱きつき魔なんじゃない?