「あ!これ……」
「腹減ったって言ってたのにデザートから食べんの?」
「いや、違う違う!
……ただ懐かしなあ〜って」
私は目の前にある桜色のカップスイーツを手に取る。
2段階になってるゼリーの上に桜の花びら一枚。
うん、やっぱり綺麗だな〜。
「懐かしい?」
不思議そうな顔をしている桐原くんに微笑む。
「そう。私ね、花の中で桜が1番好きなんだ!
だけど、桜の料理ってあんまりないでしょ?花びらとかは添えられてても、みんな邪魔者扱いして、どかしちゃうし。だからちょっと悲しかったんだよね。」
せっかくすごく綺麗なのに、食べるときにはどうしたって主役にはなれないから。


