あれから10月は何事もなかったかのようにあっという間に過ぎ、11月に入った。




「凛ちゃん、ちょっといい?」




休日のお昼。いきなり智美さんに呼ばれた。




「どうかしたの…?」




「あのね…来週の土曜日にお母さん帰ってくるらしいの」




「え?お母さんが?」




「ええ。だから、もう荷物軽くまとめといてくれない?」