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【蓮side】




うるさい音楽が鳴り響く中で、



体中にピアスやタトゥーのはいった奴らがそこらじゅうに目につく。






「れーんっ。行くの早いってー。俺このクラブだけは怖くて入ったことないんだから~。」





後ろで嘆く燐斗を早々に俺は、怪しい動きをしている男をみつけた。





そいつはそっと自分の背後にきた男に袋を渡しかわりに、お札を3枚受け取った。







その光景を眺めていると袋を渡した男がこっちにむかってきた。





「んだ、てめぇ」




近づいてみると、よりピアスやタトゥーのひどさに唖然とする。




「さっきの、くれません?」





「あ?なんの話だよ」




「ほらさっきの袋。渡してたやつ。まあざっと10g程度だし5万あれば大丈夫だろ」





「んだよ、てめぇもそんなツラしてやることやってんのかよ」



売人の男はにやっと口を歪ませたあと




「まぁいいだろ、5万で」



と笑顔をこちらに向けてきた。








軽く俺は頷いて財布からお金をだそうとした時、不意に甘い香水の匂いがした。







「潤、てめぇ2万も余計にとってなにすんだよ」





「....隼人さんっ。あ、いやこれは....」


その香りの主は、茶色がかった髪で前髪を軽く横に流し、涼しく、かつ怖い目で潤と呼ばれた売人をみていた。





そしてその目から怖さをとった表情で俺に目を注ぎ




「大麻は、3万で俺らやってるから」



そう言い、俺の手に情けなく掴まれたお札を3枚だけ抜き取った。








「2度目はねぇぞ」






潤という売人の耳元でそっとその、”隼人”
と呼ばれた男はつぶやき、奥の部屋に足をすすめた。
















─────────とき。













────カツカツ....カツカツ












その男に引っ張られるように、













───────キミがあれわれた。