「いつもこっちとあっちだったじゃん?」 廉くんが今いる歩道と反対側の歩道を指差す。 「向こう側からいつも見てたんだ、椎名のこと。」 (……私は夢でも見ているのかな?) 「いつも椎名1人で寂しそうに帰っててさ―…って!! なッ何で泣いてんの!? オレなんかした!!?」