目つきがなんか怖い。

見た感じは、整った顔で、カッコいいってのは分かるけど………。

あたしは逸らした目で、彼を見る。

切れ長の二重、すっと通った高い鼻。

それから、薄い唇。

背は、あたしの何倍か分からないけど、かなり高い。

髪の毛は、茶髪のサラサラヘアー。

スラッと伸びた手足。

あたしが、まじまじ見ていたから、その人は怪訝そうな表情をした。

それから、薄い唇をゆっくりと動かした。


「ふーん


で、何でそんなに見るわけ?」


あたしは、カアッと顔が熱くなるのを感じた。

あたしが、口をパクパクさせていたら、その人はクックックと笑いだした。

思わず顔を上げた。

何だか笑いを堪えてるみたいに見えた。

ぽかーんとした顔で見ると、彼はしゃべり出した。


「あんた、おもしれぇな」


ん?今あたしのこと、おもしろいって言ったぁ!?


「どうゆう意味ですか!?それは、あたしがバカとかアホとかそうゆう意味ですか!?」


思わず大声で叫んでしまい、慌てて口を手で押さえた。

彼は、一瞬驚いたような表情をしたあと、また笑いを堪えてるみたいにクックックと言った。

あたしは、恥ずかしくなり、赤くなったであろう顔を俯かせた。


「クッ……
悪かったって……

ふっ……」


彼は落ち着いたのか、一瞬間を開けて、またしゃべる。


「俺は、西藤弘樹だ」


うわぁ、名前までカッコいい……。

顔を上げて、西藤弘樹と名乗った人に見とれた。


「ついでに、学年は二年」



二年生かー。

ん?二年生!?

あたしは、西藤先輩に向かって思いっきり頭を下げた。

そして、一気に捲し立てた。