戸惑うあたしに先輩はお構いなし。

ギュウと抱き締められる。

上から声が降ってきた。


「俺も好きだ」


「え……」


あたしが顔を上げようとすると、先輩はあたしの後ろ頭を掴んで、自分の胸に押し付けた。

先輩の胸の鼓動があたしに負けじと早い。

先輩が、あたしの髪を耳にかけて、唇を寄せて、囁いた。