腹黒✩王子に恋してしまいそうなんですが!

「俺は、カナの恋人でもいいぜっ」


さっきまで不貞腐れてたと思えば、今度はニカッっと爽やかスマイルを向けてきた。


お前も一応はもてるんだから、こんなことにそのスマイルを使うのはやめろ。


「悠真、冗談でもそんなこと言うな。マジで鳥肌たつから」


「いやー。ごめんごめん。冗談だか…」


「あー!奏~、おはよー」


悠真の声と誰かの甘ったるい声が重なった。


パット後ろを振り返れば、3年の先輩が手を振りながら廊下を走ってこちらにやってくる。


「おはよう、泉先輩。今日も一段と綺麗だね」


これが、俺の女への接し方。

まあ学校では一応、王子様キャラみたいなの演じてるわけだしな。


「もう、やだな~。穂香ってよんでよ~」


目を潤ませながら、そう言って俺の腕に自分の腕を絡ませてくる。


甘ったるい高い声も、きつい香水の匂いも、ベタベタしてくるところも、正直ウザイ。


だけど、俺は……