走ってかけよると 『ん!』 差し出される左手。 え? なになに!? 首を傾げて待っていると、力強く手を引かれた。 わわ! 私いま、手をつないで歩いてる。 冷たい風がふいて背中を丸めた遼が、繋いでいる手をコートのポケットに入れた。