「…か、優花ー?」
「…え?」
もう随分と前から呼ばれていたらしい。
ムスッとしたの愛の表情から見てとれた。
「はやく体育館行こうよ、もう残ってるの私達だけだよ」
「あ、うん…ごめん」
慌てて机の横に引っ掛けてあった体育館シューズを持って教室を出る。
「もう、どうしたの?朝から浮かない顔しちゃって。
明日から春休みなんだよ?もっと楽しそうにしなよ~!」
体育館シューズが入った袋を振り回しながら、そんなことを言う愛。
「…うん」
春なんて嫌いだ。
春休みなんて嫌い。
学校がなければ先生に会えない。
3年生になんてなりたくない…
先生のいない学校なんて…
意味がない。



