私たちはいつまでも親友だと思っていた…

唯と汐梨は小学校からの親友。中学校、高校も同じ学校に入り、今までのように、これからも親友として、一緒に生きていくのだと思っていた。
でも、それは突然起きた…

「唯〜!帰ろ!」
汐梨がいつものように唯に駆け寄る 。
唯も汐梨の方へ行こうとした。
その時、唯 の元へ誰かが近づいてきた。田原さんだ。
「唯!今日一緒に帰る約束してたじゃん!さ、帰ろ、帰ろ。」
そう言うと田原さんは半ば無理やり唯を連れて行った。
汐梨は何かイヤな予感がしたけど、あまり気にせず1人で学校を出た。

「ねぇっ!田原さん。わたし、約束なんかしたっけ?」
唯には約束した記憶が無かった。
すると田原さんは
「ねぇ、唯。汐梨さ、最近うざくない?」
と言ってきた。唯は特別そんな風に感じたことは無かったけど、ついつい
「うん…」
と言ってしまった。
唯の答えを聞くと、田原さんは「だよね!」と言って走って行ってしまった。
1人残された唯は、1人で家に帰って行った。
「明日汐梨に一緒に帰れなかったこと謝らなきゃ…」

唯はまだ知らなかった。
とっさに答えてしまった「うん」という答えがこれからの人生を変えることになるとは…