「う、うぐぅ……し、死ぬうぅ……」

どんどん青ざめていく野木さん。

「の、野木さん!!や、やっぱり、保健室に…」

「ちなみに橘さん、100メートル何秒?ほら、この前測ったやつ」

私の言葉を無視して神田さんが聞いてくる。

「えっと…確か、19秒…いや、ほぼ20秒、かなあ…」

ひどすぎて記憶から抹消していました…。

さすがに引かれたかな…と思っていると、

「は、速いいいいぃぃー…」 

声の主は野木さん。

「え?」

いや、決して速いほうではないと思う……

先生苦笑いしてたし。

「文奈……何秒?」

またまた冷静に聞く須藤さん。

「………秒」

「「「えっっ?」」」


「25秒…」