神田さんの細くて長い指が差す方向を見ると……

「…え?野木さん?」

うずくまっていたのは野木さんだった。

「文奈!橘さんも800リレーだって!」

「の……野木さん!よ、よろしく…ね…?」

ゆっくりと振り返った野木さんは、真っ青な顔をしていた。

「えっ………!だ、大丈夫…?は、早く、保健室…」

「橘さん…。心配しなくて大丈夫よ…。いつものことだから…」

「いつものこと…?」

あくまでも冷静な須藤さんの言葉に耳を疑う。

だとしたら、相当異常、なのでは…