「ぼ、僕は…1つ上の姉さんと、3つ下の弟一人ずつ」
「そ、そうなんた…楽しそうだね」
「あ、うん…」
一木君は少し俯いた。どうしたのかな?と、話しかけようとしたら、
「やっと、はなしかけてくれた。」
俯いたまま、そう呟いた。
「…え?」
「この二週間、一回も、橘さんから話しかけることは無かった。でも、今、楽しそうに、はなしかけてくれた。」
そうだったんだ…
そういえば、私は一木君にきかれたことに答えるたけで、自分からは、話しかけなかった。
今、話の流れとはいえ、すんなりと、人に話しかけることができた。
「僕は…。僕は、橘さんに」
私に、何…

