僕の大切なひと







ぼくの涙が
背の高い桜の木の幹に
染み込んでいった。



















そしたらね



















そしたら



















また春がきたんだ。














さっきまでぼろぼろだった桜の木は
みるみる元気になって
ぼくの頭の上は
桜満開になった。










桜吹雪がぼくの体を包む。









ぼくは
真っ直ぐ前を見つめる。













ぼく
もう怖くないよ。










桜の花びらが
ぼくの背中を押してくれるから。