ーーーーー手を、握られた。 「俺は...忘れないよ。」 握られた手は、小さく震えていた。 「私ね....」 口を開く。 「桜花って桜なんじゃないかなって思った。」 今ね。と付け足す。 「みんな...忘れちゃうのかな。小春とかお母さんみたいに。」 私も、蒼井も、冬花ちゃんも、流々南も。 「忘れない。俺たちは。」 ギュッと手を握る力が強くなる。 「忘れないよ。」 サァァァ..... さっきより少しだけ強い風が吹き、緑色の木を揺らした。 「うん。」 私も、忘れない。