「もっと私を、頼ってよ.....」
冬花ちゃんは、歩み寄ってくれていたのに。
離れていたのは、私だった。
「ごめん.....ごめんね。」
ぎゅっと冬花ちゃんに抱きつく。
ふるふると首を振る彼女は、私なんかよりずっと強いと思った。
「忘れないで.....!冬花ちゃんはっ桜花のこと、忘れないで.....」
子供みたいに、泣きながら。
今日私泣いてばっか。
「忘れないよ。私も一緒に、天城さんのこと、待つよ。」
桜が、もうすぐ終わる。。。
私に、もうひとりの親友ができた。
野沢冬花ちゃん。優しくて、かわいい女の子。
大好きな、親友。
桜の木に、緑色の葉っぱが少し見えるようになったこの日。
私に、もうひとつ、大事な約束ができた。
