桜が舞い落ちて…
新しい生活が始まる…春
今年高校一年生になった私。
ついに。高校生活すたーとですッ
『おーい。遅刻するぞー。早くしろ-ッッ』
「ま、まって…んきゃぁああッ」
ゴンッ…
「いったぁ…」
『はぁ…』
『ほら。たて。行くぞ』
そう言って、手を差し伸べてくれるのは、私のお兄ちゃん…
斎藤 隆起(さいとう りゅうき)
「ありがと…」
そして、手につかまって、立ち上がるのが、私。
そう、斎藤 由唯(さいとう ゆい)
今年から、お兄ちゃんと同じ高校に行くことになりましたッ
私は、実は…お兄ちゃん大好きなんです。
親は離婚していて、今はお父さんと、お兄ちゃんと暮らしています。
お父さんは、出張が多く、あまり家にいなかったので、
私はいつも、お兄ちゃんと一緒でした。
中学までは、絶対無理だなんて言われていた高校。
お兄ちゃんのご指導のもと、今日無事に入学式ですのッ♥
『…い。おい。お-ッい!』
「なーにっ??」
『さっきからなに一人でにやにやしてんの。てか、俺まで遅刻する』
ありゃ。わたし、にやにやしてたのかなっ
でも、幸せだもん。
『ほら。いくぞっ』
といい、私の手を掴んで走り出すおにいちゃん。
かっこいい…どっかの国の王子様かっ笑
お兄ちゃん、成績優秀。スポーツ万能。顔もかっこよくて。身長なんて、180くらいある。
しかも、明るいから、お兄ちゃんの周りはいつも、笑顔で。
私の自慢のお兄ちゃんなんだっー
と、考えながら、お兄ちゃんの通っている高校。
清桜丘高校を目指した。
校門に、ついたころには、はぁはぁと二人共息が切れていた。
いつのまにか、お兄ちゃんが私の荷物を持っていてくれていて、
どんだけ、いい人なのと、妹ながらにおもった。
『おーいっ』
聴き慣れた声。
間違いなく…優香だっ
「あ、優香ーっおはよーっ」
手を振りながら、かけあしで近づいてくるのは、
中学生からの、親友。
さっぱりとした性格。でも、さみしがり屋。
なにかと、気が合う大切な親友。
お兄ちゃんは、友達に連れ去られていて、もう、隣には、いなかった。
でも、今日からついに、待ちに待った高校生。
楽しむぞーっ!