アイロニ




「ねぇ、行こう」


「行ってどうするの?草太じゃなかったら?」


「草太くんだったらどうするの?」


質問に質問で返した。


すると何も言わずに夏樹も立ち上がり、ランプの元まで走った。


さっきまでは会うのを少し躊躇していたのに、今はどうしても会いたい。


なんでか胸騒ぎがするんだ。


また大切な人が遠くに行ってしまうんじゃないかって。


だから引き止めたい。


「はぁ・・・はぁ・・・」


ランプの元に着いた時には、肩で息をするのがやっとだった。


着いた場所は小さなガソリンスタンド。


その傍には見覚えのあるバイクとヘルメット。


やっぱり草太くんだ。


けれど辺りを見渡しても、草太くんはおろか私たち以外に人の気配がしない。


どこ・・・?


どこにいるの??


「美桜あれ!あそこにいるの草太じゃない!?」