「ダメか?」
子犬みたいな目で私を見ている草太くん。
そんな彼のお願いを断るだなんてできるわけもなく・・・。
「いいよ」
そう言うと、先ほどまでの悲しそうな目はすっと消えて嬉しそうにキラキラする目に変わった。
「あ、連絡取れないと不便だからアドレス聞いてもいいか?」
「うん。あ、ケータイ家だった・・・」
「じゃあ、手貸して」
「う、うん」
言われたとおりに右手を差し出した。
するとその手は草太くんに掴まれた。
「!!!」
何故だか顔が熱くなるのがわかる。
草太くんは鞄から取り出したペンで私の手のひらにアドレスを書いていった。
「ん」
差し出されたペンを受け取り、今度は私が草太くんの手をとり自分のアドレスと電話番号を書いた。

