アイロニ




草太くんと一緒に太陽が照りつける中庭に出ると、熱くなったベンチの上に座った。


私と草太くんの間にはもうひとり人が座れそうなぐらいの距離。


草太くんは何をするでもなく、ただ座ってバスケをしている友達のことを見ている。


「・・・草太くんはやらないの、バスケ?」


「疲れたから休憩」


「そっか・・・」


チラッと横目で草太くんのほうを確認する。


真っ直ぐした目が、ずっとボールの動きを捉えて離さない。


その横で左耳につけているピアスが光る。


「ピアス・・・いつからあけてるの?」


「中学2年の夏。


兄貴のおさがりなんだよ、これ」


「お兄さんいたんだ!一人っ子かと思ってた・・・」


「美桜は?」


「・・・私もおにいちゃんがいるよ」