朝のホームルームが終わり、少し忘れかけていたパーカーを思い出す。
「美桜、移動しよ」
「あ、ごめん。先にこれ返しに行ってもいい?」
「あたしは別にいいけど・・・この時間学校に来てるかな~」
「いてもいなくても、返さなくちゃいけないものだから・・・」
「まぁ、それもそうか。じゃあ、一緒に探そう」
そう言ってくれるのはありがたいけど、
ちょっと夏樹に頼りすぎな気がして申し訳ないな。
「いいよ、私一人で探す。だから、授業の用具持っていってもらってもいいかな?」
「わかった。先行ってるね」
「ありがとう」
丁寧に畳んだパーカーを持ち、
とりあえずいつも草太くんが遊んでいる中庭が見える渡り廊下に向かってみた。
しかしそこには草太くんどころか人ひとりとしていなかった。
あれ・・・どこにいるんだろ・・・。
それとも夏樹が言ったみたいにまだ学校に来てないのかな・・・?

