アイロニ




・・・桑原草太くん・・・。


今日だけで彼のことをどれだけ知ったのだろう。


窓ガラスを割ったボールを蹴ったのは草太くんじゃないことを知ってた。


でも、駆けつけてきたのは草太くん。


それに手当てをしてくれたのも、あの後割れたガラスの片づけをしていたのも・・・。


先生や生徒たちが言っているような噂は今のところ当てはまらない。


・・・優しいところだけをみてるからかな・・・。


いや、どうでもいい。


このパーカーを返したら、何の接点もなくなるんだ。


またいつも通りになる。


これ以上関係ない人のことを深く考えるのはやめよう・・・。


ぐるぐると渦を巻く洗濯機の水に映る自分の顔はいつも通りの姿だった。