アイロニ




「草太くん」


閉ざされていた目が大きく見開いた。


そりゃ、驚くか。


「美桜・・・」


「お母さんたちに挨拶しにきてくれたの?」


「・・・・・・」


草太くんは立ち上がると、私から距離を置くため背中を向けた。


そのまま離れ様としたからつい言葉が先走ってしまった。


「一家殺人事件・・・!草太くんはそれの加害者家族なんでしょ?」


「!!!それをどこで・・・」


「私が気付いただけ」


草太くんとの距離を少しでも縮めたくて、
近づこうとすると草太くんが怯えたような顔をした。


「こっちに来るな!!!」


「どうして?」


「お前のことが嫌いだから」


目を見ればわかる。


これは本心なんかじゃないって。


嘘をついてまで私を遠ざけようとするのはきっと・・・。