アイロニ




いつもなら花束を持ってくるけれど、今日は必要ない。


改札口を抜けると、真夏の太陽がジリジリと肌を焼く。


「暑い・・・」


休ませていた足を動かし、歩きなれた道を進む。


大きな公園の中に入ると、見えてきたのは墓石。


綺麗に並べられた墓石は果てしなく続いている。


奥に行くに連れて匂うのはお線香。


蝋燭の火が風で揺れていたりする。


私が向かったのは家族が眠っている墓石。


そこには墓石に向かって手を合わせている草太くんがいた。


やっぱり・・・ここにいた。


思ってたとおりだよ。