アイロニ




「変なの・・・」


でも中学生の姿をしている今の私は、たった一言で全ての違和感をかき消した。


いつのまにか家に着く。


家に着くまでに靴は濡れ、地面からはねた雨水がスカートの裾を濡らした。


大きく目立つ窓。


庭先に植えられた桜の木。


淡い黄色の綺麗な壁。


それらを目に焼き付けてから、中へと続くドアを開けた。


「ただいま・・・」


小さな声でただいまを言う。


いつもはこれぐらいでも「お帰り」と返事が返ってくるのに、今日は何も無い。


鍵が開いてたから家にはいるんだろうけど・・・。


どうしたんだろ・・・。


雨のジメジメした匂いに混じって錆びた鉄の臭いがした。