アイロニ




「美桜!」


「夏樹・・・」


廊下の反対側に夏樹の姿が見えた。


手を振ってこちらに走ってくるから、私も夏樹に向かって歩き出そうと足を前に踏み出した時だった。


パリーンという音と共に様々な形になったガラスとサッカーボールが私の視界を埋め尽くした。


急なことだったから、体のバランスを崩し後ろへと倒れこむ。


「美桜!大丈夫!?!?」


「う、うん。大丈夫・・・」


心配そうに近寄ってくる夏樹に返事をして、転がってきたサッカーボールに目を移したときだった。


「わりぃ!!怪我ないか!?」


割れた窓ガラスの隣の窓から身を乗り出してきた男の子。