もしも緑間くんと恋をしたら

翌日、叔父さんに携帯電話を契約してもらった。

そのあと、麻雀の話をしたけれどそんなことは他愛もない話。
私には当たり前でしかない。

叔父さんはそのあと、仕事があるからと離れ、時間が空いた私は学校へ向かっていた。
差し入れのスポーツドリンクを手に……。

校舎からは声ひとつ聞こえないのに、体育館からの熱い声とシューズの鳴る音がする。
運動場からは運動部の声がひっきり無しに聞こえる。

キセキの世代の練習してるところを見ようと近付くと、丁度休憩しているところだったらしい。
シューズの音は二軍が鳴らしてたのか……。

「あれー?斉ちんじゃーん」

私の姿に最初に気付いたのは紫原くんだった。

「本当だ!どうしたのー?」

さつきが駆け足で寄ってきた。

「ちょっと通りかかっただけ。これ、緑間くんに渡してもらえる?良かったらって」

袋に入れたスポーツドリンクをさつきに渡した。

「私が渡してもいいの?」

「うん、いいの!お願いね!」

そう言って、その場を後にした。
横目で緑間くんがこちらを見たのを確認して……。