もしも緑間くんと恋をしたら

私が麻雀を打って、数時間が過ぎた。
東風ならまだしも、半荘やるとやっぱりそれなりに時間がかかるな。

そう思いながら、自分の点数を見る。

余裕のトップだ。

「みちるちゃん強いわぁー。本当に牌に運に愛されてるなー。四暗刻なんて簡単に出来るもんじゃないよー?」

佐々木さんは、こんな私に感心してくれた。
確かに、麻雀の役の中でも役満と呼ばれる牌の寄せ方はなかなか出来ない。が、私には暗刻を寄せる力があるらしい。

暗刻、とは同じ牌が三つ揃うこと。

四暗刻とは、三つ同じ牌を揃えた形が四つ出来る事。

これって簡単に言ってしまいがちだけど、実際に自分が引いてきての暗刻を四つ作るのって難しいことなのだ。

「四暗刻を作れない日なんて、私には地獄の日」

そう言った。
牌に触って尚の事……私は麻雀が好きだ。

「とんでも無い姪っ子だなー、斉藤!」

「バカいえ!教え込んだ俺が一番驚いてるよ」

叔父さんは、そう言って高笑いした。
私のことを誇りに思ってくれているのは、本当にありがたいことだ。

「あ、そろそろ帰る!約束してることがあったの!叔父さん、ありがとう!」

「おう!」

叔父さんにもらった、あの新しいお守り……効果抜群だったな……。