龍崎はあたしと男子生徒の間に入り込んだ。
そして、男子生徒の胸倉を掴んだ。
…もう、どうしていつもこうなるかな。
「結愛に手出したらぶっ殺す!」
「ちょっと…!あんたは引っ込んでて!」
あたしは、胸倉を掴んでいた手を叩いた。
約束したのに…
「結愛、コイツに何された?」
「何もないから!…約束したこと忘れたの…?」
「…それは、カツアゲのことだろ?」
「それもそうだけど…こういうこともしちゃダメ!」
龍崎を真剣な眼差しで見た。
すると、それに答えたかのように胸倉を離した。
男子生徒は苦しそうにむせる。
「お前が望まないことはしない」
「…うん」
どうしてあたしの為にそこまで、できるの…?
…コイツのこと、知りたい。
あたしの疑問を全て解決したい…
少しだけ、コイツのこと…
信じてみようかな。

