次の日。
まだ眠い瞼を擦りながら家を出る。



「…おい、遅ぇよ!」

「…えぇ!?」



な、なんであんたがここにいんのよ!?
…あ。
昨日家まで送ってもらったから、あたしの家知ってるんだ…



「俺を待たせんじゃねぇよ」

「あんたが勝手に来たんでしょーが!」

「いいから、行くぞ」

「…わっ!」



龍崎は私の手を取って、歩き出した。
…て、手繋いでる!



「ちょっと、離してよ!」

「うっせ。黙れ」

「付き合ってもないのに手なんか繋がないで!」

「俺がしたいんだよ。お前に拒否権はねぇ」

「あ、あたしはイヤなのー!」



あたしは、龍崎の手を振り払う。
…あんたの言いなりになんかなってたまるか!



「もう、あたしに付きまとわないで!」



あたしは龍崎を置いて、学校へ向かった。
ヤンキーなんて嫌いなんだから…!