あの人、またやらかしてる。

あたしが冷ややかな目で見たのは……

隣のクラスの龍崎 玲於。
金髪で、両耳ピアスだらけで、チャラい着こなし。
いわゆる、ヤンキー。


あたしが世の中で1番嫌いな生き物。


その人は今、先生に注意を受けていた。
でも、全く反省の様子はない。
今では、剛力の彼に恐れて注意する先生もほとんどいない。
怒っても、あんな感じに軽く忠告するぐらい。


あたしは、そんな先生と彼が許せなかった。
先生ならあんな奴、退学にしちゃえばいいのに!
自分の気に入らないことがあったら、すぐに手を出す。
…それって、子供じゃない?
むしろ、子供でもしないかも。


とにかく……!
あたしは、あぁいう人が大嫌い!
関わりたくもないし、同じクラスなんて絶対イヤ!



でも、なぜか女子からは人気がある。
あたしには理解できないけど、親友の椎名 凛が言うには容姿らしい。
…確かに、顔だけはいいと思う。
顔だけね!!



そんなあたしの人生が、ある人によって変えられた高2……