キスをした。



「!」



 !!



 俺は驚いて唇を離す。



 コイツ…



「甘い」



「え?」



「だから、千代子ちゃん、甘い。スウィート」



「え?私の名前?…え?はは、遥也くん、今、キキ、キスした?」



 俺は頷く。



 お、この反応は・・・?



「もしかして千代子ちゃん、初めて?」



 千代子ちゃんはコクコクと頷く。



 ラッキー。



 なんかよくわかんねぇけど、面白そうだし、付き合おうか。



「ごめんね。ファーストキス、勝手にしちゃって。お詫びに付き合うよ」



 俺は「じゃあね」と言って屋上を降りた。



 千代子ちゃんとのキスの味…甘い甘い味がまだ口の中に残っていた。