千代子ちゃんと付き合って約1週間。



 …そういえば、俺たちまだデートしてないよな…



 どこが喜ぶんだろ…



 そんなことを思いながら学校に着く。



 俺が学校に着くのはいつもHR開始5分前。



 つまり、ギリギリ。



 まあ、これにもいろいろ理由があって。



 朝から変なこと言われて…告白とか?…一日いい気分でいるはずないでしょ?



 だから、いつもギリギリ。



 ちょっと寝坊すると遅刻するんだが。



「おはよ、遥也」



 透が声をかけてきた。



「ん~」



 …



「いや、おはようぐらい言おうか」



「だりぃ」



「遥也君、俺の友達である自覚ある?」



「さあ?」



「さあ?じゃないよ!!」



 透がまるで泣きそうな声を出す。