◇Sleeping Beauty◇~暁の目覚める時~




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「ふむふむ、それじゃあ、雫は友人とはぐれたんだな」


「うん、でも………」



本当はそのほうが良かったのかも。でないと、ルークも危険な目に合うだけだから……



「何だよ、そいつと会いたくないのか??」


「えっと………うまく言えないんだけど、傍にいても、迷惑…かけちゃうから…」


じゃあ、許してくれたら?そしたら私は、ルークの傍にいたいの?



自分で自分の気持ちが分からない。



「迷惑なんて、そいつが決める事だ。雫のは、思い込みかもしれないだろ??」


「そうなんだけど………」


ただ、それを知るのも怖い……というか。複雑なんだ。



「会いたいなら会えって。俺も全力でそいつを見つけるからさ!」


「カイ…………」



会いたいなら会え、か。私がルークに言った言葉と似てる。気持ちを素直に受け止めて、素直に出さなきゃ、心も凝り固まる。


「ありがとう、元気出てきた!」


私が笑うと、カイも笑ってくれた。



「そうだ、一つ、気になる事があるんだけどさ…」



カイは苦笑いを浮かべ、自分の頭を指差した。


「??」



首をかしげると、カイは「そのフード、いつまで被ってんだ?」と尋ねてきた。



「そ、それは…………」


このフードは、私の赤い髪を隠す為のものだ。金の瞳は隠せなくても、やっぱり気味悪がるよね。



「瞳、金色なんだな!もしかして、異人か??だから、姿を見せられないとか……??」


「あはは………そんなところ、かな??」



良かった、カイが勝手に勘違いしてくれたおかげで、助かった。