雨上がりの虹のむこうに






 ホームページを開くと、山並さんの親友の顔がトップページに表示された。

 いくつもの、スポンサーとテレビ局、山岳会の後援があって、マッキンリーに登れるようになっていた。


 個人的なツアーでマッキンリーに登頂する人もいるけれど、山並さんは強力なバックアップが付いているようで、ほっとした。

 たとえどんなスポンサーが付いていたとしても、極限状態で山を登ることに変わりはないのに、だ。

 山岳会のバックアップがあるなら、優秀な人材と登ることができるだろうし、テレビ局がスポンサーだというのなら、登頂の瞬間は放映される可能性が高い。

 なんで、言ってくれないのか。知っていたなら皆にもっと言って回ったのに。もっとも言わないというところが山並さんらしい。


 
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 アンカレッジからベースキャンプまで移動する前段階、ショッピングモールにて食料品の買い出しをしている写真だった。

 見慣れないパッケージの保存食、野菜、肉、などの生鮮食品を最後に調達するのがここであるらしく、大量の荷物が作られていた。