朝が来てもお昼になっても家の中の雰囲気は暗かった。
いつも鼻歌を歌いながらご飯を作ってるが、今日はとても静かだ。
お父さんはいつも以上に無表情で無言だった。
ピンポーン
…!
拓磨だ……
私は玄関に急いでドアを開けると拓磨が、たっていた。
「お父さん、拓磨連れてきた…」
「座りなさい…」
お父さんの低い声が部屋に響く。
「…」
しばらくみんな無言だった。
「お父さん、昨日も言ったけど、私は産んで拓磨と育てたい」
「お父さん、お願いします、俺、学校やめて働きます。絶対にさあいさんのこと、幸せにします!!お願いします!」
拓磨は頭を下げ、私も一緒に頭を下げた。

