白い少女



だって同い年に見えないよ!

髪は、金髪で毛先に向かって銀髪
目は、吸い込まれそうな黒色の切れ目
175以上はありそうな身長

まぁ世で言うイケメンだ


「こいっ」

グイッ

言われて腕を引っ張られた

「えっ
どこ行くの?島崎君!」

「龍騎でいい」

そういわれてもいきなり男の子の下の名前を呼び捨てで呼べないっ

でも絶対に名前で言わないと返事をしてくれなさそうだったから

「りゅ、龍騎…ねぇ龍って読んでもいい?」

さすがに
下の名前を言うのは恥ずかしかったから
短くして照れをなくそうと思いそう言った


「…あぁ好きにしろ
お前の名前は何て言う?」

そう言われ
私は、“龍”と言うことにした


「えっ…名前?
雪音だよ、南雪音」


「雪音か」

いきなり呼び捨てで呼ばれたのに
私は何故かドキッとした

いつもなら呼び捨てで言われると内心ムカつくのに…

何でだろう??


一人でそう考えているといきなり


「おいっ
ぼさっとしてないで早く行くぞ」

そう言われた…が、ある疑問が浮かんだ



「ねぇ
どこ行くの?」

唐突に私が言うと
少し不機嫌な顔をされて

「お前の教室に行って荷物を取りに行くんだよ」

「………へ」

間抜けな声が口から漏れた


「一人で行けねぇだろ」

ややあきれたように言う龍に

「……っう
そ、そうだけど…私が頑張らなくちゃ」

「雪音………お前はもっと人に頼れ
いや、俺に頼れ」

ドキッ

やっぱり龍に
名前で呼ばれるとドキドキする


そして
続けて言われた言葉に私は不覚にも
泣きそうになった


本当は、教室に一人で行けなかった…
だから、
荷物を学校において帰るつもりだったのに

どうして龍にはお見通しなの?



初めて会ったのに頼ってもいいの?

“頼れ”なんて言葉初めて言われた
………少しくすぐったいけど嬉しい

私は、嬉しくて目に涙をためながら

「り、龍
一緒に教室までついてってくれる?」


最後の方は声が小さくなって
龍に聴こえたか不安だったが聞こえてたらしく

「あぁ当たり前だ」

龍は、しれっと私にそう言ってくれた


「ありがと……ってちょっと」

ありがとって言うと
おもむろに龍が私の手を取って歩き出したのだ