あなたは竜王様ですか？私は.....

今日は朝からとてもいい天気なのでセリアは湖に散歩に来ていた。

湖の畔に座り空を見上げた。

｢今日は暖かくて気持ち良いなぁー。
鳥も沢山飛んでる。
自由に空を飛び回って何にも縛られる事なく行きたい所に行けるなんて素敵ね。｣

セリアは１人呟いた。

それと同時に竜王さまの話を思い出した。



もし、本の最後に書かれていたような世を破壊するような存在が生まれたらこんなのどかな景色も見れなくなるのかな。

ずっと森に住んでるから世の事なんて分からないけれど、ずっと平和なままであってほしい。

そして願わくばいつか私が町に出ても怯えられないそんな世になってほしい。


その時無意識のうちに魔力が身体から少し出ていたようで、近くにいた動物や鳥達が逃げて行った・・・

と思ったのだが、違うようだ。





｢あ・・・・えぇ・・・・何これ｣




周りに気を配ると自分の魔力だけじゃなく不思議な力をこの森のどこからか感じられた。



危険な感じはしないけれど、人間が持つ魔力とは質が違う未知のものだ。


なら獣人か魔人か・・・


セリアは辺りを見渡してみるが視界に映るのは湖と木々のみだ。