刃を握って、彼に近付いた。



そう、これが。私の役目。





彼を殺す為に私はここに来た。





だけど、いつの間にか思っていた。思っていたことに気付いてしまったとき。



私の中の‘なにか’が壊れた。











チッ。チッ。


針が進む。




私は刃を捨てた。