「あの…誰が私を運んでくれたんですか?」






「えーっと…言うなって言われてるんだけど、やっぱり知りたい?」







気まづそうに、先生が聞いてきた







「ま、まぁ…気になります」






そんな風に言われたら誰だって気になると思う







「そうよね…じゃあ秘密よ」







そう言いながら、先生は私に小さい声で







《学校の王子様》






と呟いた






学校の王子様と聞いて
頭に思い浮かべたのはただひとりだった