「ほんまに相手は厄介な奴やわ。」
稔の言う通り敵には回したくない人種だ
金を使って裏で何をするかわからない連中
親父と同類の人間
考えるだけでも嫌になる
親父から蛍を守るって決めたのにそれだけではない連中まで相手にしなくてはならない
女ひとり守れない俺って……
自分自身に憤りを感じる
俺が東屋の人間では無く、この顔で無ければ蛍を傷付けずにすんでいたのか……
「 ……け、 佳、 すけ……佳祐!!!?」
ハッ……
「佳祐!!」
「どうしたんだ?」
「どうしたんだ? じゃないやろ!?そんな思いつめた顔して。
どうせ悪い方向に考えて、自分自身を責めてたんやろ??
しゃきんとせんかいな!!」

