・・・僕は今、クラスの担任の家の前に立っている。手にはノーラベルのテープ。内容は坂東さんと僕の密談の全て。ん?誰が撮ったかだって?この世には、想像を絶するような「監視者」がいるんだよ。
ポストにビデオテープを押し込むと、「ゴトン」と音を立てテープは姿を消した。
「やっぱ、あれだ。一介の女子高生に言い様に扱われるのは腹が立つしね。」
チャイムを押して僕は夜の住宅街に消えていった。赤嶺さんは今の僕を見たらなんていうのだろうか?叱責するだろうか?それともただ悲しげに見つめるだろうか?それとも三人をただただかばうだろうか?その時こそぼくは前言えなかった事をやるつもりだ。







「お前は何なんだ?邪魔をするな」