笑って抱きしめて



「ぷはっ。」


どれだけの時間が過ぎたのだろう。


先輩たちはもういない。


「もういい。追えよ。

先輩の話聞いただろ?いけよ。」



なにいってるの。いけるわけないじゃん。


「やだ。私、ここにいる。」

泣きそうな顔してるくせに。


「気づいたんだろ?俺の気持ち。


これ以上、期待させるな。ひとりにして。」


私のせいで、ここまで傷ついてたんだ。

でも、同情とかじゃなくて


そばにいたい。抱きしめたい。


そんな気持ちがあふれてきて、上手く言葉にできない。



心臓がドクドクする。


あ、これ。知ってる。


恋でしょ?