「お前、好きな人とかいるの?」 来たよ、またこれ。 1日に一回は聞いてくる様になったこの質問。 「知ってるでしょ、私はまだ彼を諦め切れてないから。」 彼というのは勿論、先輩のこと。 振ったのは私だけど、自然に目で追ってしまう。 それは、まだ先輩のこと忘れられてない証拠。 「そう言う、橘の好きな人は? そろそろ教えてくれてもいいんじゃない?」 彼とは恋バナができる様になった。 彼には好きな人がいる。