「男の人ってやっぱりハンバーグが好きですかねぇ」
次の日のお昼休みは、秦野さんに誘われて会社の近くのうどん屋さんに行くことになった。
昨日の夜から、にまにまがとまらない。
「えっ?」
ゆるくカールさせた髪をバレッタでとめて豪快にカレーうどんをすすっていた秦野さんの手が止まった。
「宮内、彼氏でもできた?」
「いや、あの彼氏じゃないんです。違うんですけど、明日ちょっと手料理を振る舞うことになりまして」
「へぇ…手料理、ねぇ」
秦野さんはにやり、と笑ってカレーうどんをずずっとすする。
「秦野さんだったら、何作りますか?ビーフストロガノフとか?」
「ビーフストロガノフ?なにそれ。食べたこともないし。あたしだったらキムチ鍋かな」
「え」
秦野さんならきっとすごくおしゃれな料理を知ってると思ったのに。
秦野さんは私をチラッと見てプッと吹き出した。
「宮内さあ、あたしのこと女子力高いって勘違いしてるよね?あたし、中身はおやじだよ?」
秦野さんは長いまつげをパサパサさせながら、そんなことを言い放った。
中身はおやじ…。
「ま、ハンバーグは無難じゃない?その人、何してる人?」
「ホストです」
「ホストォ?」
「秦野さん、つば飛びました」
次の日のお昼休みは、秦野さんに誘われて会社の近くのうどん屋さんに行くことになった。
昨日の夜から、にまにまがとまらない。
「えっ?」
ゆるくカールさせた髪をバレッタでとめて豪快にカレーうどんをすすっていた秦野さんの手が止まった。
「宮内、彼氏でもできた?」
「いや、あの彼氏じゃないんです。違うんですけど、明日ちょっと手料理を振る舞うことになりまして」
「へぇ…手料理、ねぇ」
秦野さんはにやり、と笑ってカレーうどんをずずっとすする。
「秦野さんだったら、何作りますか?ビーフストロガノフとか?」
「ビーフストロガノフ?なにそれ。食べたこともないし。あたしだったらキムチ鍋かな」
「え」
秦野さんならきっとすごくおしゃれな料理を知ってると思ったのに。
秦野さんは私をチラッと見てプッと吹き出した。
「宮内さあ、あたしのこと女子力高いって勘違いしてるよね?あたし、中身はおやじだよ?」
秦野さんは長いまつげをパサパサさせながら、そんなことを言い放った。
中身はおやじ…。
「ま、ハンバーグは無難じゃない?その人、何してる人?」
「ホストです」
「ホストォ?」
「秦野さん、つば飛びました」


