大好きなんです【短編集】



そして、その日の練習終わり。



「怜央(れお)、一緒に帰ろうぜ」


「おー、ちょっと待て」



親友の和輝(かずき)に声をかけられて、一緒に部室を出た。


あ、やべえ、腹減った。


家に着くまで我慢できるかな。


...するしかねえか。


校門を出るとき一瞬チラッと後ろを見たら、大月が友達と歩いて帰ってんのが見えた。


その姿を見ただけで、いつもよりちょっと姿勢が良くなる。