大好きなんです【短編集】



「何、その顔」


「いや、やっぱ緊張するんだって。

彼女の親と会うのって」



そう言いながら、自分の頭を掻いてる。


その姿を見てたら、なんか笑えてきた。



「ふふ、でかいくせに気は小さいんだから!」


「うるせーっ。

俺は身体はでかくても心は脆いんですぅー」


「じゃああたしの勝ちだね!」


「勝ちって何だよそれ」



そんなくだらないことを話してるうちに、あたしの家に着く。


そこで別れて、大翔は自分の家に帰っていく。


あたしの頭の中は、土曜日のことでいっぱい。


あー楽しみだなぁ!