大好きなんです【短編集】



「ごめんなさい、疑ったりして」



深く頭を下げて謝る。


そんな私に向かってかけられた言葉は、



「ほんとだよ。

俺、仕事頑張ってんのにそんな濡れ衣着せられてさ」


「ごめんなさい...」



だいくんの言うとおりだよ。


もう、どうして良い奥さんになれないんだろう。



「でも、俺の方がごめんなさい」



え? 何でだいくんが謝るの?


だいくんは何も悪くないのに。



「愛結、辛かったよな。

一人で寂しかったよな。ごめんな」



そうして、私の頭をポンポンと撫でてくれる。



「ううん...こちらこそだよ」


「よし。これでおあいこだな。

せっかくのグラタンが冷めるから早く食べよ」



そして、柔らかい笑顔を向けてくれる。


この人の奥さんで本当に良かった。


これからもずっとだいくんを支え続けたい。


これが最後の恋でありますように。










END.。.:*♡